自然界に存在しない「青いバラ」は受け入れられるのか


サントリーブルーローズ「APPLAUSE 〜アプローズ〜」

花の色には意味がある

アポロ(飼い犬)と散歩すると季節のお花に出会います。
今日いちばんハッとしたのは「メドーセージ」の青い色。

↓これです。ほんとに深くて綺麗な青。


出典:千草園芸/メドーセージ

道路沿いに自然に育っている株でした。
穏やかな秋の陽射しの中、細い首が優しく揺れて~。その美しさに立ち止まってしまうほど。


そういえば・・・
自然界には青いバラが無いんですよね。
ところが10年位前にサントリーが遺伝子操作で作りました。


奇跡の青い薔薇・サントリーブルーローズ「アプローズ」花束

不可能を可能にした!と、かなり話題になったんですよ。

フラワーショウか何かだったと思います・・・
ガラスケースに入った生花を目にしたのを覚えてます。
横にスーツ姿のスタッフが常駐していて、恐れ多いオーラが出てました。


でもちょっと「青」と呼ぶには薄いような!?
とはいえ。世界で初めて青い色素を花弁にほぼ100%含ませたバラです。
人間は欲しいものを手にいれる生き物ですねー。

見慣れてないせいか何となく違和感があります。


鮮やかな濃い青色のバラを見かけますよね。
人工的に色素を吸わせているので、真っ青で咲くわけじゃないんですよ。
これはプリザーブドですけども。


出典:プリフラワー/青いバラ・プリザーブドフラワー・シンデレラブルーローズ

・・・(-_-;)。
乙女心をわしづかみ。
真っ青なバラをカボチャの馬車に入れるなんてっ!

バラは、なぜ「青い色」で咲かないのか

人は「青」に癒しを感じますよね。
サムシングブルーやお供えにも使われますから、神聖な色という感覚もあるかもしれません。
だからお花の女王、バラに青を入れたかったんでしょうか。
商売のニオイがしないでもないですが(^-^;

バラの青について色々調べてみました。
もともと青色色素が花弁に存在しないからなんですって。
長い年月の繁殖により自然がバラの「青」は不要だと決めたってこと。

以下はサントリーのHPから

bara-zu
出典:http://www.suntory.co.jp/

この図で右側の「デルフィニジン」がもともと持っていない色素です。

バラにとっては、シアニジンとペラルゴニジンで暖色系の色が種の保存に最適だったんでしょう。
赤いバラの美しさを考えたら納得です。


人間で言うと、O型とA型をいくら掛け合わせてもB型が出ないみたいなもんでしょうかね。
そんな単純な事じゃないかもしれませんが!
うーん・・・人間が作ってしまって大丈夫なのか!?
という別の問題もあるけれど。

バラにとって「青」は繁殖させてくれる媒介者に人気が無かった。
だから遺伝子から排除したって事になります。

青色色素「デルフィニジン」


出典:園芸ネットプラス/デルフィニウム・ギネバー

バラが持っていない青色色素「デルフィニジン」ってどんな色素?

デルフィニジン(Delphinidin)は、アントシアニジンの一種であり、植物の主要な色素であり、また抗酸化物質である。デルフィニジンは、スミレ属やデルフィニウム属の花弁の青色の原因となり、またカベルネ・ソーヴィニヨンの原料となるブドウの赤紫色の原因ともなっている。クランベリーやコンコード (ブドウ)、ザクロにも含まれる。

引用:https://ja.wikipedia.org/

デルフィニウムの青が、デルフィニジンって頷けます。すごく綺麗な青です。

それに・・・
なんと私の大好きなカベルネソーヴィニヨンの色素じゃないですかー!
急にテンションあがるわー。
樽の香りと深みがあって好きな品種なんです。

でも、日本産のカベルネソービニヨンってあまり聞かないでしょう?
日本の気候に合わないので栽培が難しいそうで。
出来なくはないけど、コストがかかるんだと山梨のワイナリーで聞いた事があります。
でも、それを承知で栽培してるワイナリーもあったんですよ。

んー・・・ここで語るとテーマがずれるので今回は置いておきます。
色って複雑ですね。(-_-;)

誰のために咲くのか

そもそも、お花が咲く目的は種の保存のためですよね。
自分が綺麗でいたい為じゃない。

媒介者が寄りやすいように、遺伝子を持って行ってとアピールするため。
1輪1輪、丁寧に咲いてるんですよね。
だから綺麗なんだと思います。

それはどんなお花でも同じこと。
どんな逆境でも根付いた場所で生きようとする。次の命のために輝く。


花色だけじゃなく、姿や香りもそうですね。
葉がまんべんなくお日様があたるようになっているのも栄養を蓄えて生きるため。
植物ってしゃべらないけどかなり強いなぁと思います。

究極の美

hana-1p


無駄がないって究極の美なんじゃないかと思います。

だから、人が遺伝子を操作した青いバラ自身はどう思ってるんだろうと思ったりして。
バラにとっては迷惑な変化ですよね。
とはいえ、今までもきっと天候や外敵で大きな変化があったと思います。

個人的には・・・
種の保存を邪魔しないのならば、長い時間かけて受け入れてくれるんじゃないかと。
命の操作は誰にも分からないけれど。

逆境を強みにして美しく生きるたくましさが、お花の魅力に繋がるんだと思います。

全てのお花が色んな色である必要って無いと思うんですよ。
そのお花の強みや居心地って違うと思うから。


メドーセージ」の青色で思ったことをツラツラと書きました。
読んでくださってありがとうございました。



花はふしぎ なぜ自然界に青いバラは存在しないのか?/講談社

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