植物の葉に霧吹きをする理由は、ハダニ防止、水分補給の他に、植物が本来育つべき環境に近くするためでもあります。
葉水と共に、成長を助ける肥料や活性剤に注目します。
葉水の役割
観葉植物には「葉水」で、本来育つべき環境に近くしてあげましょう。
生まれ故郷に近くする
観葉植物のほとんどが、熱帯から亜熱帯気候に分布しています。
地面に根をはって大きく育つタイプ、地面付近で地を這うように育つタイプ、木について水分を取るタイプと、育ち方は色々あります。
それらはどれも、日本の環境と違います。日本の中でも寒い場所、湿気の多い場所と色々ありますが、亜熱帯気候に比べると真夏の直射日光は厳しく、真冬は乾燥しています。
そこで、育った環境に近くするサポートが「葉水」です。
葉水の目的3つ
- 霧の再現
- 温度と湿度調整
- 埃を取って呼吸しやすくする
観葉植物は、葉からも水分を吸収するので、葉水で調整します。特に、細かい葉や産毛があるタイプは葉水が必要です。
また、葉水は温度と湿度を調整する役割もあります。例えば、夏のサービスエリアでドライミストが噴射している状態に似ています。その場所を離れると、途端に直射日光が当たりジリジリと暑さが戻ってしまいます。
葉水には、このドライミストのような「霧吹き(ミスト)」と「シャワー」があります。
「シャワー」はスコールに近い状態ですね。湿った場所が好きな植物ならば、時々「シャワー」をかけて、葉の埃を取ってあげると色艶が良くなります。
この葉水、冬はとっても活躍します。
休眠期の水分調整
水やりで失敗しがちなのは、休眠期の「冬」。夏と同じ頻度で水をあげてしまうと、鉢の土が濡れた状態が長くなり、根腐れの原因になってしまいます。
休眠期に、根が欲しい水分はほんの少しだけ。でも、そのままにしておくと、葉にハダニや埃がついてしまいます。
そんな時は霧吹きの出番。
本来育っていた場所の環境に近くなります。あんまり粒子が荒いと「霧」にならないので、細かい粒子のミストがGOOD。
パンやお菓子用、美容院さん用の繊細霧吹きも細かいミストが出るのでオススメです。
\ 繊細なミスト・軽い力でたくさん噴霧 /
葉水と水やりの頻度
葉水の頻度は以下の通り。
エアープランツも観葉植物の仲間ですが、性質が違うので分けて説明します。
観葉植物
- 水やりと同じタイミングで葉水
- 鉢への水やりは土が乾いてから。鉢底から流れるくらいたっぷり
- 毎日水やりしない
- 葉の表面を固く絞った濡れた布で優しく拭くのもOK
エアープランツ
- 週2~3回は葉水
- 冬場は週に1度程度でOK
- 時間帯:夏は涼しい午前中・冬:陽射しが出ている時
- いつも濡れている状態はNG
共通して言えるのは「メリハリのある水分」。
風通しも大事です。自然界で無風はありません。育てている温度や湿度でも違ってくるので、目安にしてください。
元気がない葉に液体肥料を葉水すべきか
葉が元気がない!栄養が足りないのでは!?と、慌てて、鉢にも葉にも肥料(液肥)をまぜてしまいがちです。でも、弱ってるときに肥料をあげてしまうと、逆効果になる場合が多々あります。
人間も、ちょっと疲れているときはスタミナの付くものを食べたら元気になるけど、風邪ひいてるときは受け付けない。そんな感じに似ています。
肥料(液肥)の前に、まずは環境を見直し、活性剤をあげてみましょう。
まずは環境を見直す
肥料の前に「環境」チェック。
日当たり・風通し・湿度が、本当にその植物に合っているかを見てみます。このとき、違う場所へ移動するときは、温度の変化は徐々にします。
例えば、エバーフレッシュは急激な変化についていけません。
早く元気になって欲しい!って思うからこそ、あげたくなってしまいますが、人間も同じですね。涼しい北海道にいたのに、瞬時に沖縄へ行ったら体力奪われます。
肥料を踏みとどまる理由として「即効性がある」こともあります。
うまくいく場合もありますが、葉焼けする事も多いです。元気になって!という場合は「活性剤」もおすすめ。活力を与えます。
活性剤をうまく使う
肥料は植物の成長を促すもの。活力液は弱った植物を元気にするもの。役割が違います。
活力剤は、チッソ・リン酸・カリの比率が肥料よりも低いものです。だから、弱っている時でも安全。人間も風邪のときは、がっつり系よりも薄味のお粥の方が元気が出ます。
↓ちなみに・・・このようなアンプルを長期間お使いの方がいらっしゃいますが、このタイプは肥料と活力剤とあります。
成分が違うのでチェックが必要です。
活力剤の場合は、主にミネラル成分で活力を与えるものがほとんどで、肥料とは違います。
↓元気が無い時の葉水への活力剤はこれ、おすすめです。プロも肥料を与える前に様子見として使っています。
まとめ
観葉植物には葉水と必要な水分、葉の色艶を見ながら肥料または活力液を。植物の本来育つ環境に近くしましょう。
- 霧吹きで葉水をして水分調整を
- 冬の休眠期は鉢の水やり控えめに
- 肥料は成長させるもの。弱っている植物には逆効果になる場合があるので、まずは活性剤を使う
\ 繊細なミスト・軽い力でたくさん噴霧 /
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