蚊よけのハーブはいくつかありますね。育ててみたいと思っても、ハーブと聞くと鉢植えでは難しいのでは?管理が大変そう!と身構えてしまう事がありますよね。
そして、ハーブでちゃんと蚊除け出来るの?という事も気になります。
蚊よけハーブ「ローズゼラニウム(センテッドゼラニウム)で夏のベランダを快適に
今回は以下を中心に紹介します。
- 蚊よけハーブの中でも育てやすい「ローズゼラニウム」
- ローズゼラニウムの蚊除け成分「シトロネラ」
ローズゼラニウムは、園芸店でもよく見かける香りの良いハーブ。ハーブと聞くと難しそうですが、手に持てるサイズの鉢で簡単に育てることが出来ます。
別名「ニオイゼラニウム」「センテッドゼラニウム」としても流通しています。
ローズゼラニウムの見分け方
photo by 大神ファーム
ゼラニウムは沢山流通しているので、別名があっても見分けがつかないかもしれませんね。そこで、簡単な見分け方を紹介します。
ローズゼラニウムは、葉が少し厚みがあって花びらは細身で控えめ。沢山流通している、あの赤いゼラニウムのようにビッシリと密集して花がつきません。
ローズゼラニウムの特徴
- 葉の特徴
肉厚で産毛
深い切れ込みがある
少しザラザラする手触り
葉をこすると柑橘系やバラのような香り - 花の特徴
薄いピンク色
細身の花びら
ビッシリと隙間なく付かない
ローズゼラニウムの他にも、蚊をよけるハーブはあります。少し触れておきます。
蚊をよけるハーブ
蚊よけハーブの種類
- シトロネラ
- ローズゼラニウム
- レモングラス
- レモンユーカリ
- ニーム
蚊や香り、ベランダでの育て方にこだわらなければ「ニーム」もおすすめ。蚊の他に、アブラムシ、ハエ、ゴキブリ、ハダニなど300種類以上の害虫やばい菌に効果があります。
ただし「常緑高木」なのである程度大きな鉢が必要です。寒さに弱いので冬は室内。観葉植物として販売されています。
それから、日本では「シトロネラ」が虫よけで有名ですが「レモンユーカリ」の方が虫よけ成分の含有率が高いです。「シトロネラ」は虫の中でも蚊に対して威力を発揮します。アウトドアで使うランタン燃料でも人気ですよ。
蚊は人の吐く息=二酸化炭素を好んでやってきますが、「シトロネラ」は二酸化炭素を察知する能力を低下させる働きがあります。
この「シトロネラ」成分が、今回ご紹介するローズゼラニウムにも含まれています。
シトロネラは本当に蚊除けになるの?香りと効能
▲おすすめの蚊除け「パーフェクトポーション アウトドアボディスプレー」
シトロネラは、鉢植えよりもアロマオイルやランタンに使うオイルとして流通しています。
本題から少しそれますが、このシトロネラ成分が入ったこの「パーフェクトポーション アウトドアボディスプレー」の使用感がとても良いので、少し触れておきます。
シトロネラ・ティーツリー・ラベンダーなどの精油を使った天然成分で作られています。
敏感肌の方やお子様でもOK。2017年にリニューアルして「ニアウリエキス」という新成分を配合し、名称は「エクストラ」と追加。単独で8時間の持続力を持つようになりました。
シトロネラ成分を肌に乗せた使用感と香り
▲シュッと吹きかけた直後。
無色透明。ベタベタしません。爽やかな良い香りです。個人的には大好きで、蚊がいなくても使っていたいイメージ。
香りは柑橘系+バラ+レモン+ユーカリ・・・といった感じです。メントールやハッカのような強い爽快感はありません。
蚊の多いバリ島でも効果を発揮
バリ島で連続1週間毎日使ったことがあります。湿度の高い炎天下で汗をかいていても、2~3時間持続(リニューアル前の商品にて)。かぶれたりかゆくなったりしませんでした。スプレーを忘れたときにはあちこち刺されましたよ。
ただ・・・蚊取り線香のように空気中にいる蚊を「殺虫」するのではなく、肌を「避ける」のです。スプレーしていない部分は刺されますから、まんべんなく使う必要があります。服の上からもかけました。
シトロネラを肌に直接使わない場合は、この成分が入ったオイルランタンやアロマを炊くと、空気中に香りがするので蚊除け効果が高いですよ。
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ローズゼラニウムと蚊連草(カレンソウ)の違い
シトロネラと聞くと「蚊連草」を思い浮かべる方もいらっしゃるでしょう。
ローズゼラニウムを「蚊連草」として販売している事があります。そのために、ローズゼラニウムと混同する事がありますが微妙に違います。
蚊連草は同じゼラニウムの仲間ですが、ローズゼラニウムとシトロネラ(シトロネラール)を交配して出来た品種です。
どちらかというと、ローズゼラニウムの方が柔らかい香り。どちらも人が通る場所に植えておくと、葉がこすれて香りが広がります。
ローズゼラニウムの育て方
シトロネラについてはこのへんにして、ローズゼラニウムの育て方を簡単にご紹介します。
成長しても高さは20~100cmくらい。手に持てるサイズの鉢植えでも十分に育てられます。寒さに当てず、日当たり・風通し・水はけを良くすることがポイントです。
ローズゼラニウムの育て方
- 葉の収穫はいつでも可能
- 葉は乾燥して保存できる
- 水はけの良い土で育てる
- 日当たりがよく、風通しの良いところに
- 寒さに弱い。霜に当てない
- 寒冷地では冬は日当たりの良い室内にとりむ
- 水をよく吸う。夏は水切れしないように
- 1年に1度、春か秋に新しい土に植え替え
ローズゼラニウムの増やし方(挿し木)と時期
簡単に増えます。私は生花店で買ったミニ花束に入っていた1本を挿して増やしました。鉢植えが無いなぁという場合はそんな方法もあります。ぜひ生花店もチェックしてみてくださいね。
挿し木は4月下旬~6月中旬、又は9月~10月ころが最適です。
ローズゼラニウムの増やし方
- 茎の先4~5節でカット
- 上の方の3~4枚だけ葉を残す
- 半日から1日ほど日陰で切口を乾燥させる
- 新しい土へ挿し、水やりすると根が出る
挿してから、穂先がぐらつかないよう押さえると良いですよ。発根促進剤ルートンを使うとより安心です。
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ローズゼラニウムの香りを楽しむ簡単な利用法
肌に合わない場合は使用を控えてください。虫除けスプレーは分量を守り、使う前にパッチテストを行いましょう。
お風呂で
生葉をネット(洗濯ネットでもOK)に入れてお湯をはる。
ハーブティー
生葉を他のハーブと一緒にポットに入れて。
虫除けスプレー
以下の順にスプレー容器に入れ、よく混ぜて使う。2~3日で使いきります。
- 無水エタノール5ml
- 好みのアロマオイル(精油)を10滴程度(数種類混ぜると香りが良い)
- 精製水45ml
虫除けスプレーの材料について
作り置きしないこと、分量を守ることが大事です。
アロマオイルの配合例としては「ゼラニウム4滴、ラベンダー3滴、レモングラス3滴」など。この3種類はどれも虫除け効果のあるハーブです。
- 無水エタノール:薬局にあります。純度の高い水分の少ないアルコール。 揮発性が強いので吸い込んだら大変です 作るときは換気します。代わりにホホバオイル(同量)でもOK。その場合は、別容器でよく混ぜ合わせてからスプレー容器に移しましょう。 エタノールの方が水と混ざりやすいです。
- アロマオイル(精油):沢山使うと危険。特に赤ちゃんには注意です。100円ショップは混ざりものが入っている場合があるので、ハーブ専門店かハーブコーナーで購入推奨。だいたい3mlで800円前後です。
- 精製水:水道水でもOK。お水が悪くならないように早く使います。ミネラルウォーターでもOK。
- 分量について:1mlは1㏄です。
虫よけ成分「デイート」を使わない天然成分の蚊除け
薬局で販売されている虫よけスプレーには「デイート」という成分がよく使われていますね。これは殺虫剤ではなく、蚊の感覚を麻痺させる「昆虫忌避剤」。濃度と頻度を守れば危険性が低いとのことで、厚生労働省推奨になっています。
日本のものは12%まで。海外のものはもっと濃度が高くて強いです。
デイートによる大きな事故はあがっていないけれど、まれにかぶれたりするお子さんもいらっしいます。それを知ってしまうと、自然派・天然成分の虫よけが安心ですね。
そこで・・・天然の蚊除け「シトロネラ」成分の利用です。
空気中と肌、ダブルで蚊除け
蚊除けグッズを使っても刺された!効果が無い!と思ってしまうのは、蚊除け成分が届いていないことが大きな原因です。
例えば、蚊取り線香の場合は空気中に煙を広げるので、煙が届かない足首などに刺されたりします。虫除けスプレーも同じことが言えますね。
シトロネラは蚊を殺虫せず避けるもの。お互いにとって良い天然成分です。
ベランダや玄関、人が通る場所にローズゼラニウムを置いて空気中に香りを広げ、肌にはシトロネラ成分配合の虫除けスプレーを。
空気中と肌でダブル使用が蚊除けのコツです。
優しい香りで蚊除けしてみませんか。
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