ベランダで初秋まで涼を楽しむ
サツキの見頃も過ぎる頃、夏の苗が流通しますね。ベランダで植物を育てるとき、苗の選択にちょっと迷う季節でしょうか。私は特に陽射しが強くなる梅雨から夏が困ります。
夏のベランダは、照り返しと蒸れが心配ですよね。花壇のように沢山の植物を使えたら良いのですが、ベランダではそう簡単にはいかないところ。
アサガオなどのツル物も良いですが、場所によってはネットをはれない事もあります。そんなときにオススメなのが暑さに強い青い花「アメリカンブルー」。10月頃まで楽しめます。
暑さに強く長く咲く「アメリカンブルー」
アメリカンブルーはアサガオの仲間。どこか雰囲気が似ていますよね。
薄い花びらが揺れる姿はなんとも涼し気です。初心者向けで育てやすい植物と言われてますが、ここではもうちょっと。お花を沢山楽しめるお話を中心にすすめます。
お花が咲かない?こんもりと仕立てる育て方
アメリカンブルーは「花が少ない」「すぐ枯れる」と感じることが多いしょうか。
夕方は花がしぼんで元気が無いように見えますが、花びらを閉じる習性なので心配いりませんよ。以下に育て方についてお話します。
育て方ポイント5つ
- 日当たりと風通しの良い場所
- 乾いたらたっぷり葉の上からも水やり
- 肥料はお花が咲いているときと月2~3回の液肥
- 時々切り戻し。花後は1/3くらいの長さに
- 寒さに弱い。5℃以下は室内へ
日当たり・風通し・水やり
お日さまが好きな植物なので、日当たりが悪いと花付きが悪いです。そして、水やりは陽射しの出る時間は避けます。
水やりは湿らせるあげかたではなく、乾いたらたっぷり。下から水が流れるまであげます。まだ乾いていないうちから何度もお水をあげるのも逆効果ですよ。
メリハリのある水やりが大事です。鉢で育てる場合は、長い間雨に当てないようにしましょう。そして強い陽射しの当たる時間にお水をあげると、土の温度が上がってしまい株が痛みます。蒸れて枯れてしまう原因にもなるので乾いたら涼しい時間帯にたっぷりあげます。
アメリカンブルーはハダニが付きやすいので、予防のために葉の上からも水やりをしましょう。傷んでいる葉や枯れた花があると蒸れの原因にもなりますので、見つけたらこまめに取り除きを。風通しの良い場所で育てます。
花を沢山咲かせる為の切り戻し・肥料
アメリカンブルーの魅力は、やはり美しい青い花びらですよね。こんもりと沢山楽しみたいところ。お花が咲いている時期は肥料切れをしないようにします。置き肥や液体肥料をあげましょう。それ以外は月に2~3回くらい液体肥料を与えます。
肥料をあげてもあまり咲かない場合は、切り戻しをしていない事が考えられます。ぜひ茎をチェックしてみてください。アメリカンブルーは先頭に花を付けます。そのため、出荷前に生産者さんがいくつか切り戻しをしている茎がありますよ。
以下の図のように枝分かれしている場合は1度切り戻しています。枝分かれした下がひょろひょろと1本で伸びている茎が多いはずです。
このまま切らないでいると、ずっと①の部分がひょろひょろと伸びます。
花がつかないまま長い茎が垂れさがっていきます。そして茎に栄養がいくのでお花の数も少なくなりがちになってしまうのです。
そこで、こんなひょろひょろ姿の茎をみつけたら、ツボミがついていないかをチェック。もう花芽がついていないのなら1/3くらいで切ります。
切った茎から枝分かれして、花が付く茎が増えるというわけです。
ただし株全体を1/3カットするのは全部のお花が終わってからにしましょう。すでに枝分かれして成長していればその先に花芽がつくので、様子をみるのもありです。花がつくまでには枝を伸ばし、ツボミをつけるまで時間が必要ですから。
枝が暴れてきたら、茎をチェックしてカットする繰り返しをすることで、こんもりとした形になります。
この時に茎の根元もチェック。土に近い葉は腐りやすいので、傷んでいたら取り除く事で株の蒸れや病気などを防いでくれます。葉の上に乗った花びらも取り除きます。
寒くなったら地植えでも室内で冬越しを
アメリカンブルーは霜に当てると枯れてしまいます。5℃以下になる場合はお部屋に取り込みましょう。一年草ですがうまくすると翌年も咲かせてくれますよ。
地植えの場合は彫り上げて鉢に入れて室内へ。暖房の風がかからない場所に置きましょう。
伸びる茎を楽しもう
切り戻した茎を花瓶に挿して増やす
お花がついている茎を切ったら、花瓶に挿して楽しみましょう。数日経つと根が出てくるので増やす事も出来ます。お水は毎日取り換えます。
淡い色のお花と添えると上品な雰囲気になります。単独で楽しむのも涼しげで素敵ですよ。
伸びる茎を生かして植える
アメリカンブルーは茎が長く伸びるので、プランターに植える場合は手前に置くと垂れさがって綺麗です。吊るす場所があるのならハンギングがオススメ。
またはアメリカンブルーだけで植えてこんもりと仕立てるのも涼し気です。高い位置にある方が照り返しの熱から守れますし、通気性も良くなりますよ。
まとめ
5月頃から晩秋まで楽しめる青い花「アメリカンブルー」のご紹介でした。
ほんの少しの手間で長く楽しめる植物です。ベランダに1つの涼はいかがでしょうか。お花の茎が長いので、切り戻したお花を花瓶に入れても素敵です。
育て方ポイント5つ
- 日当たりと風通しの良い場所
- 乾いたらたっぷり水やり。葉の上からも水やり
- 肥料はお花が咲いているときと月2~3回の液肥
- 時々切り戻し。花後は1/3くらいの長さに
- 寒さに弱い。5℃以下は室内へ
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