今、じわじわ人気が出ているコウモリラン(ビカクシダ)を紹介します。
特徴が分かれば育て方は簡単。寄せ植え、苔玉、吊るしたりと色々な姿を楽しめます。同じ姿は1つもなく、ダイナミックに葉を広げた姿が魅力的な観葉植物です。
丈夫でお洒落!自由に伸びるコウモリラン(ビカクシダ)
photo by LAND PLANTS 楽天市場店
コウモリラン(ビカクシダ)は、販売シーズンが限られています。市場で毎回仕入れられる植物ではないので、お花屋さんや園芸店で見つけたらラッキーですよ。
育て方はコツさえ分かれば簡単。本来の生育環境を理解すれば良いのです。
コウモリラン(ビカクシダ)は、地面に根を張る植物とは違って、熱帯の樹木について育つ植物です。つまり、高い位置に根を張るためユニークな育て方が出来ます。
特徴は白い産毛と葉
上画像は私のコウモリラン(ビカクシダ)。
白い産毛がとても綺麗です。光のある方向へ大きく伸びた葉は、眺めていると心地良い。株元から新しく出てきた小さな葉も可愛いです。
株元にある枯れたような茶色の葉は、外套葉(がいとうよう)といって、水分を蓄える役割があります。洋服みたいな役割をするので、このまま取り除かずに育てます。
では以下3つの植え方例を見ていきましょう。
- 寄せ植え
- 苔玉
- 板に付けて吊るす
コウモリランの寄せ植え
シックなアジアン風の器にコウモリラン(ビカクシダ)を寄せ植えしました。
器が少し赤系だったので、ヒポエステスで赤い色を中央に入れてアクセント。鉢と植物を同じ系統の色を取り入れて、繋がりを持たせました。
ヒポエステスは色々なカラーがありますが、私は赤が濃くて強いものをよく使います。模様や色が美しいので、シックに仕上げたいときにも便利な植物です。
綺麗なので、寄せ植えに沢山使いたくなりますが、使う量を加減しないと全体がまとまりません。単独で植えるのも良いですよ。
ハイドロカルチャー(水耕栽培)苗(※)も出ています。
photo by LAND PLANTS 楽天市場店
ヒポエステスは、コウモリラン(ビカクシダ)と同じ環境で育てられる観葉植物の1つです。真夏の直射日光が苦手ですが、柔らかい日当たりを好みます。
私は今回、遊び心で同じ環境で育てられる植物で寄せ植えにしましたが、コウモリラン(ビカクシダ)は大きく広がるので、単体で植えた方が扱いやすいです。
苔玉にしてもサマになる
photo by BOTALIFE
単体で植える場合、苔玉にするのも1つの方法。水苔で育てられます。
鉢よりも管理が簡単。苔玉の苔が薄い色になって(乾くと色が薄くなる)、軽くなっていたら、ドボン!と苔玉全部をお水に沈めます。泡が出なくなったら、引き上げて吊るせばOK。
作り方はとても簡単。
以下を用意してトライ!
- 水苔
- 水苔を浸す水とバケツ
- 苔を巻く綿の糸(テグスでもOK)
- 古い根を切る清潔なハサミ
コウモリラン苔玉の作り方
- 水苔をお水に浸して柔らかくする
- 水苔だけで小さな玉をつくる
- コウモリランの古い根を取り除く
- 2.を覆うように新しい根で包む
- 根の外側にも水苔を優しく包む
- 綿の糸などで巻き付ける
4.5.のイメージは、あんこを生地で包むような感じです。根はそっと優しく扱いましょう。
株元の茶色い葉は保水する役割があるので、そのままにしておきます。
板に付けて吊るす
photo by charm
本来は樹木に着生してる植物なので、植えこんでテーブルに置くよりも、吊るした方が生育環境に合っています。板に付けて育てるのも良い方法。
板に付けて育てた苗も沢山出ています。 置くスペースを取りませんし、そのまま吊るせば良いので簡単です。
コウモリランの鉢と用土
コウモリラン(ビカクシダ)は直射日光が当たらない室内で育てます。お水をあげすぎない事がポイント。寄せ植えする場合は、乾燥気味でもOKな植物と合わせます。
具体的にどんな鉢や土を使えば良いでしょうか。
以下に、コウモリラン(ビカクシダ)に合った鉢と土について説明します。
自由な姿を生かす!通気性が良い鉢で育てよう
photo by ライフスタイルショップ アンジェ
ハンギングバスケット
コウモリラン(ビカクシダ)は、本来は木や岩に着生しているので、風通しが良い環境で育つ植物です。
鉢に迷ったら「ハンギング」がおすすめ。下に垂れ下がる葉も伸び伸び育ちますし、通気性も良いです。
テラコッタ・モスポット
プラスチック鉢は通気性が悪いので、蒸れて傷みやすくなります。テラコッタやモスポットならば、保水性や排水性があるので、向いています。
テラコッタやモスポットは、他の植物にも使えるので無駄がありません。
抗火石(こうかせき・こうがせき)
photo by charm
テラコッタやモスポットよりも、さらに通気性が良いのが「坑火石」です。
「抗火石」は軽石のような素材で、見た目も個性的。山野草、高山植物、多肉植物に向いている鉢です。
水はけが良くいので根腐れを起こしにくく、熱がこもらないので蒸れにくいという特徴も持っています。
まさに、コウモリラン(ビカクシダ)にぴったり!苔を乗せて植えれば盆栽風にも出来ます。
セメント(コンクリート)
落ち着いた印象にしたい場合は、以下のようなセメントの鉢もOKです。
photo by LAND PLANTS 楽天市場店
セメントは、水が染み込みやすく乾きやすい特徴があるので、コウモリラン(ビカクシダ)に向いています。
セメントの鉢は、大きくなると重くなって扱いにくいので、手に持てるサイズで挑戦してみると良いでしょう。
スタイリッシュでお洒落な雰囲気になります。
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どんな配合の土で植える?
シダなので水苔と相性が良いです。
用土は「ピートモス7、パーライト2、軽石小粒1」の割合が良いと言われてます。もちろん、この配合じゃなくても大丈夫です。
- 水はけ良く
- 適度に水分を保つ
- 蒸れない
この3つを叶えた土になっていればOK。この配合に赤玉と堆肥を足しても良いでしょう。
ではコウモリラン(ビカクシダ)で使う土、以下の3種類を紹介します。
- ピートモス
- パーライト
- 軽石小粒
ピートモス
出典:http://tsuchi.blog.protoleaf.com/
軽くてふわふわ。くしゃみでも飛んでしまう土。保水性・通気性・保肥性に優れています。キメの細かさは色々あります。無菌の用土なので、種まきにも使います。
パーライト
水はけをよくし、根腐れを防ぎます。発砲スチロールを砕いて入れる人もいますが、粒の大きさが揃わないので、おすすめしません。(発砲スチロールは、深い土の軽量化目的で使われる場合があります)
パーライトは、表面に小さな穴が空いていて通気性が良い土です。
軽石小粒
こちらも通気性・排水性を良くします。吸水しても重くならず、根に負担がかかりません。
とっても軽い用土です。最初は、お水がなかなか沈まず苛立つかもしれません。それだけ空気を含んでいるという証拠です。
まとめ
コウモリラン(ビカクシダ)は本来、樹木や岩に着生して生きる植物。
直射日光を避けた柔らかい日当たり、通気性とある程度の保水性が必要です。そのため、ハンギングやヘゴ板、苔玉にして、室内で育てる方法は生育環境に近くなります。
ポット苗から出して、ご自身で植え付ける場合、用土は「ピートモス7、パーライト2、軽石小粒1」の割合が良いと言われてます。
コツは以下3つ。
- 水はけ良く
- 適度に水分を保つ
- 蒸れない
これらが叶う環境ならば、お手持ちのテラコッタやモスポットでも育てられます。鉢植えは株元が蒸れやすいので、お水をあげすぎないようにしましょう。
コウモリラン(ビカクシダ)は丈夫な植物です。
自由に伸びる葉を、存分に楽しんでみませんか。